プレスリリース: ディープラーニングに潜む普遍法則を発見 —— ディープニューラルネットワークを支配する「物理」 ——
2025-07-18
東京大学大学院理学系研究科の玉井敬一特任研究員、大久保毅特任准教授、藤堂眞治教授、および株式会社アイシンの張潘(チュオンファン)チュオンズイプロジェクトマネージャー、名取直毅チーフプロジェクトジェネラルマネージャー(当時)らによる研究グループ(以下「本グループ」)は、ディープラーニングに普遍的な法則が見られることを発見しました。
本研究では、ディープニューラルネットワーク(注1) の信号伝搬過程と統計物理学における「吸収状態転移」(後述)の対応関係の確立に成功し、対応関係がディープラーニングに対して与える示唆を明らかにしました。ディープラーニングの統一的な理解に貢献する成果であり、ディープラーニングの系統的な設計に役立つだけでなく、神経科学や計算科学などといった周辺分野の知見と繋がることで、知的情報処理に対する理解の進展が期待されます。
本成果は、2025年7月18日(米国東部夏時間)に米国科学誌「Physical Review Research」にて公開されました。