物性研短期研究会「軟X線放射光科学のアップシフト」

藤堂「データ同化による結晶構造予測」
  • いつ 2018年11月30日 13時00分 から 2018年12月01日 17時30分 までのイベント (Asia/Tokyo / UTC900)
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文科相は7月3日、次世代放射光施設(軟X線向け高輝度3GeV級放射光源)の推進に際し、国側の主体である量子科学技術研究開発機構のパートナーとして、一般財団法人光科学イノベーションセンターを代表機関とする、同財団、宮城県、仙台市、国立大学法人東北大学、及び一般社団法人東北経済連合会を選定したことを発表した。まもなく両者の間で、同施設の整備・運用に関する詳細を具体化するための検討・調整が始まり、その結果を踏まえて、文部科学省が、次世代放射光施設の整備に係る概算要求に向けた検討を行うことになる。
本施設は我々の悲願であった軟X線放射光施設であり、いよいよLASOR軌道放射物性研究施設(SOR施設)がSPring-8 BL07LSUで培った実験技術を飛躍的に発展する機会が訪れた。BL07LSUでは軟X線分光・回折の時空間分解測定やオペランド観測などの新しい測定技術が開発されてきた。これらをナノ集光技術やコヒーレントイメージング技術と組み合わせることで、多次元データ取得を高分解能で実施することが可能となる。また、放射実験で得られたデータに対して、最新のインフォマティクスに基づいた解析法の開発も新たに進められている。そこで本研究会では次世代放射光施設において期待される新技術と、それを利用して実施すべきフロンティアサイエンスを具体的に議論する。次世代放射光施設の実現が具現化されつつある今、本研究会の開催は急務である。
研究会は2日間開催し、2部から構成される。1日目は第1部として「次世代放射光施設で展開される科学技術」をテーマとし、招待講演者を迎えて分野を超えて将来展望を議論する。2日目は第2部として「次世代放射光施設に向けた先端実験及び情報技術の開発」をテーマとし、放射光の先端科学技術を牽引する研究者を中心に、次世代放射光施設における具体的な実験及び解析技術を議論する。