長距離相互作用を持つスピン系の臨界減衰指数

longrange.png長距離相互作用を持つスピン系は、近接相互作用のみの系とは異なった臨界現象を示すことが知られている。しかしながら、平均場的領域、中間領域、近接的領域、それぞれの境界については、これまで明らかではなかった。我々は、べき的に減衰する長距離相互作用を持つ二次元正方格子イジング模型を、オーダーNクラスターアルゴリズムを用いてシミュレーションを行い、臨界指数と臨界係数を精度よく評価した。また、"combined Binder ratio"'と呼ばれる、スケーリング補正項を打ち消すユニバーサルな方法を開発し、境界領域における相転移の臨界指数の振る舞いを明らかにした。