共振器系での動的な協力現象

bistabilityレーザー照射の下で現れる光双安定性は、レーザー強度に対して共振器中のフォトン数が双安定な状態を示し、またその間を不連続に跳ぶといった一次相転移現象に似た振る舞いの現れる相転移現象である。このような量子非平衡系で現れる動的な協力現象を、大規模な数値計算によって量子力学的な微視的模型から解析を行った。具体的には多数のフォトンと多数の二準位原子の自由度からなる量子マスター方程式を近似なく解く並列計算を実行した。量子マスター方程式の時間発展演算子の固有値・固有状態から、定常状態でのフォトン数分布関数のサイズ依存性、および緩和時間のサイズ依存性を調べ、平衡系での一次相転移に対応する結果を得た。また、従来の光双安定性の研究と比べ、フォトン数密度の小さな領域について調べ、その領域では準安定状態のレーザー周波数依存性が定性的に異なることを明らかにした。

  • Tatsuhiko Shirai, Synge Todo, Hans de Raedt, Seiji Miyashita, Optical Bistability in a Low Photon-Density Regime, preprint: arXiv:1804.09853.