量子モンテカルロ法によるRényiエンタングルメントエントロピーの測定

ee.pngエンタングルメントエントロピーは、量子多体系における量子相関を表す指標のひとつであり、特に基底状態におけるエンタングルメントエントロピーを秩序変数とみなすことで量子相転移を特徴付けることが出来る。一方、量子多体系を解析する上で強力な計算手法として虚時間経路積分に基づく有限温度量子モンテカルロ法が従来より用いられてきたが、相関長が有限の場合においては絶対零度(基底状態)を直接サンプリングすることも可能である。この基底状態をサンプリングする量子モンテカルロ法とレプリカ法を組み合わせることで基底状態のRényiエントロピーを直接計算する手法を開発した。